健康寿命は、急速に高齢化が進んでいる日本において、残りの人生を不自由なく生きるために重要な指標の一つとして位置づけられるようになっています。特に、高齢者の骨折や生活習慣病については、筋力の低下や寝たきり、認知症などの原因となることもあり、いち早く適切な治療を行うことが重要です。また、身体に障害がある人や、慢性的な持病がある人は、健康寿命に少なからず影響があるため、定期的に信頼のおける医師の診察を受けて、健康維持のために務めることが大切です。健康寿命は、人それぞれの元々の体質だけでなく、生活の過ごし方によっても変化することがあるため、睡眠やストレス、食生活など様々な面に気を付けることも必要です。
各地の公立病院や総合病院においては、近隣に住む高齢者や家族を対象に、内科や呼吸器科、循環器科などの医師による講演会や相談会が開かれることもあります。そのため、健康に不安がある時には積極的にこうした機会を利用して、病気の予防や早期発見のポイントについてきちんと押さえておくことが大切です。なお、高齢化率が高い地域においては、役場や医療機関の職員が高齢者のいる家庭を訪問したり、感染症の予防などの啓発活動が行われたりすることもあります。そうした中、将来に向けて健康寿命を意識して生活を送るには、日ごろから家族や友人間で意見を交わしたり、年齢や体力に応じて無理のない範囲で運動を取り入れたりすることが肝心です。手始めに【看護師だからこそ!予防医学を知ろう】に目を通してみましょう。